コーチングがうざい、気持ち悪いというような、コーチングに対する否定的な意見を最近よく目にします。
コーチングに関わる者として見過ごすわけにはいきません。
そこで、その原因解明のために、Googleの検索エンジンに「コーチングうざい」、「コーチング気持ち悪い」というキーワードを入力したら、以下ような関連キーワードが出てきました。(以下はGoogleサジェストのキャプチャー画像。固有名詞は隠しています。)
どれも本当に酷い言われようです。
なぜコーチングはこんなにも否定的な意見が多いのでしょうか?
誇りを持ってコーチをしている者にとって受け入れがたいものです。
しかし、Googleサジェスト(多くの人が検索するキーワード)に表示されるということは、それなりの理由が必ずあるはずです。
そこで今回は、コーチングに否定的な意見が出る真相を明らかにし、コーチングの真価を問おうと思います。
ぜひ最後までお読み頂ければ幸いです。
なぜコーチングがうざいと感じるのか?
コーチングを否定的に捉えている人の声を拾い、よくよく分析してみると、ある2つの視点が浮かび上がってきます。
一つはコーチングを受けたコーチに要因があること。
もう一つはコーチングを受けた本人に要因があるということです。
それぞれを詳しく解説します。
コーチに要因がある
コーチングにうざいと感じる人の多くは、コーチングそのものに対してうざいと感じているのではなく、コーチに対してうざいと感じています。
例えば、
- 馴れ馴れしい
- 上から目線
- 話を聴かない
- 考えを押し付けてくる
- コーチの答えに誘導する
- 承認を履き違えている
- キレイごとしか言わない
- 受け売りばかり
- 雰囲気だけで中身がない
- ブログなどで発信しているメッセージと実際の実力が違う
- 身内だけで盛り上がっている
などが挙げられます。
なぜこのような粗悪なコーチが最近増えているのでしょうか?
その答えは簡単です。
コーチと言う肩書は誰でも名乗ることができるからです。
とりあえず流行りだし〇〇コーチと名乗ってれば通用するだろうという安易な考えを持つ人が非常に増えているのです。
では資格を保有しているコーチなら大丈夫か?
いいえ、それがそうとも言えないのです。
なぜなら、コーチングをうざいと感じる人のほとんどは、資格を保有するコーチからコーチングを受けているからです。
最近ではたった数回の講習を受けるだけで簡単にコーチの資格を取得できるものもあるので、資格の信頼性はあってないようなものです。
つまり、資格の有無にかかわらず、実力のないコーチからコーチングを受けてしまった人が、コーチングに対してうざいと感じているのです。
コーチングを受けた本人に要因がある
コーチングをうざいと感じている人の中には、コーチングを受けた本人に問題があることもあります。
例えば、
- 上司から仕方なくコーチングを受けた
- 身内や友達から頼まれてコーチングを受けた
- 癒しの効果を求めている(カウンセリングやセラピーと混同している)
- 問題の解決策をコーチに委ねている
- 責任をコーチやコーチングに丸投げしている
- コーチングを信用していない
- コーチを信頼していない
などが挙げられます。
これらを見ると、コーチングを自主的に受けていなかったり、コーチングを理解していないという問題が浮かび上がります。
しかし、これらはコーチングを受けた側にすべての責任があるとは言えません。
なぜなら、これらの問題のほとんどは、コーチングを実施したコーチがしっかりと確認・判断すれば回避することができるからです。
コーチはコーチングを実施する際に、相手がコーチングを受ける意志があることや相手がコーチングの意義と効果について理解できているかを確認する必要があります。
また、相手は今コーチングを受ける状態にあるか?相手に今コーチングが必要か?相手の目標や問題解決にコーチングが適応するか?などを判断する必要があります。
それを怠る、もしくはその判断ミスが、コーチングを受けた人にうざいと感じさせる大きな原因になっているのです。
コーチングが気持ち悪いという感じる原因とは?
ここまで、コーチングをうざいと感じる人の原因について解説してきましたが、これはまだ序の口です。
なぜなら、コーチングをうざいと感じるの否定的であることに過ぎないからです。
しかし、冒頭に掲載したGoogleサジェストのキャプチャー画像の中には、「コーチング気持ち悪い」といった、きわどい表現がはっきりと表示されています。
これらはコーチングに否定的と言うよりも、拒否感や嫌悪感すら感じています。
そこまでの感情を喚起させる原因とは一体何なのでしょうか?
それは、コーチングに陶酔している人を客観的に見ると、少々異常に見えてしまうからです。
これは、コーチングに限ったことではないかも知れないませんが、周りが見えていない人というのは傍から見れば洗脳されているかのように見えてしまうものです。
事実、Googleサジェストに「コーチング洗脳」とはっきり表示されています。
特にコーチングを学びはじめの頃というのは、毎日がコーチングで頭がいっぱいになります。
二言目にはコーチングですし、周りに「コーチング受けて見ない?」と、相手の事情もお構いなしにコーチングを猛烈にプッシュします。
そして、コーチの資格を取得し、プロとして活動し始めると、今度は周りにクライアントになるように勧めたり、自分や所属団体が開催するセミナーや講座に参加することを勧めるようになります。
こうなるとマルチ商法やネットワークビジネス、宗教の勧誘のそれと思われても仕方ありません。
だから、Googleサジェストに「コーチング宗教」と表示されているのです。
こういった背景が、コーチングに対して気持ち悪いという拒否感や嫌悪感を生んでいるのです。
コーチングの真価が今問われている
あなたはここまで話を踏まえて今何を感じていますか?
自分には関係ないと高みの見物をしますか?
それとも危機感を感じていますか?
いずれにせよ、あなたはコーチである以上、世間のコーチングに対するネガティブな見解を無視することはできません。
なぜなら、コーチングが否定されたり、拒否されるということは、あなたのコーチとして活動にも何かしらの影響を与えるからです。
でもどうすれば良いのか?
一つは、世間がコーチング対してネガティブになる原因を断つことです。
具体的には、コーチングと一定の距離を保ち客観的な視点を持つこと。
そして、コーチングを一方的に無理強いしないことです。
コーチングにのめり込んでいる状態では、周りが一切見えずコーチングが絶対になります。
この絶対的な状態に陥ると、周りにもコーチングを勧めたくなるので結果的に押し売りしてしまうことになります。
しかし、あなたの絶対は相手の絶対ではありません。
コーチングに限らず、あなたが相手にとって良かれと思うことが、相手にとって「ウザイ」「気持ち悪い」という感情を生むことは往々にしてあることです。
コーチングは基本的に本人が自主的に受けたいと思わなければ成果は得られません。
仕方なく受けるコーチングほど苦痛なことはないので、周りにコーチングを押し売りするのはやめましょう。
そしてもう一つは、世間のコーチングに対する評価に振り回されないように、あなた自身の価値を高めることです。
分かりやすく言うと、あなただからこそコーチングを受けたいと思われるような存在になるということです。
極端な話、あなたからサポートを受けられるなら、それがコーチングであろうとなかろうと何でも良いと思われるほどの存在になることです。
あなたの存在そのものをブランディングできれば、どれだけコーチングが否定されようと、どれだけコーチング業界が乱雑しようと、あなたのコーチングだけは独自の輝きを放ち、その他大勢に埋もれることはありません。
今コーチングの真価は、コーチングそのものではなく、コーチ個人の力が試されているということを自覚するべきではないでしょうか。
まとめ
さていかがだったでしょうか?
コーチングスクールやカリスマコーチは美しい言葉や甘い謳い文句しか言わないので、コーチングがこんなにも世の中にネガティブなイメージを持たれていることを知らなかった人も多いかも知れません。
いや、薄々そう感じていたという人も少なくないかも知れません。
あるいは、自分が正に「ウザイ」、「気持ち悪い」といった行為を行っていたことに気付いた人がいるかも知れません。
いずれにせよ、否定的なことから目を背けず、そこから何かを学ぶ視点を持てば、あなたにとってたくさんの知恵が生まれるはずです。
これを機に、ぜひあなたのコーチングに対する考え方や取り組み方を見直してみてはいかがでしょうか?
今回の記事があなたのお役に立てることを願っております。
コメント
本当にそう思います。
とても、俯瞰的な文章ですんなり入りました。自分が内省的でいることで押し売りせず、他の人が気づきを得られる、そんなコーチになりたいと思ってます。コーチの勉強を始めましたが、この気持ちを大切にしたいと思います。
ありがとうございます。
さえ様、
コメントありがとうございます。
共感して頂きとても嬉しく思います。
コーチングの勉強を始められたのですね。(素晴らしい!)
ぜひ、あなたらしさを大切に、「あなただからこそコーチに選んだ!」そう言われるような真のコーチになられることを心より願っております。
もしコーチングを学ぶ中で何か困ったことがございましたら、いつでも気軽にお問い合わせ下さい。
応援しています。